初めての香水
以前このブログで
【香水に対する憧れ】というタイトルの記事を書きましたが、匂いの全く分からない私が初めての香水を買った時のお話です😄
まず私は先天性の無嗅覚障害で生まれつき全く匂いが分かりません。
香水に対する憧れは強いものの、匂いが分からない為買ったこともなければつけようと思ったことすらありませんでした。
付ける量にも不安がありましたし、匂いの概念がない自分に香水は1番遠い存在の物だと思っていたからです。
旦那さん(当時はまだ彼氏)と
お出かけをした時にたまたま入ったお土産屋さんの一角にある香水屋さんが目にとまりました。
私は匂いが分からないので、そもそも香水屋さんに入るということが今までありませんでした。
ですがその時は興味があり、行ってみたいと私から言いお店に入りました😄
匂いこそ楽しめませんが、たくさんの種類に圧倒され、香水の瓶の可愛さやネーミングや匂いの説明文を見てまわっていました。お店の雰囲気も良かったです!
香水のネーミングや説明文は、匂いの全く分からない私からすると想像が膨らみ見ていて楽しかったです😆
私は香水を見ながら、以前SNSでお話した同じ嗅覚障害の方で、旦那さんに自分に合う香水を選んでもらったというお話を思い出したのです!!
そこで
「私っぽい香水選んで欲しい!」
と言い(無茶なお願いかなとも思いましたが😂)
彼に選んでもらうことにしました!!
彼はお店の香水を端から匂いを嗅ぎ
「う〜ん、これはちょっと違うなぁ」
「うわ!これはくさい!」
などと言いながら何種類も香水を嗅いでくれました。
沢山の匂いを嗅ぐと匂いがよく分からなくなってくるらしく
匂いをリセットする為にコーヒー豆の匂いを嗅いでいました。
普通の人にとったら当たり前のことだと思いますが私には衝撃でした。
色んな匂いを嗅ぐと匂いがよく分からなくなるってどんな感覚なのか不思議だなぁ🤔
コーヒー豆でリセットなんて知らなかったなぁ😮
…と考えているうちに香水を決めてくれました。
商品説明は
【鮮やかな水しぶきとともに香るピーチ。その弾けるような香りに白百合の真珠のように輝く香りがきらめきます。ラストはスミレの波がそっとあなたを包み込む、波間で恋するマーメイドの香り】でした。
恋するマーメイドの香り??✨🌴🐠なんだかアラサーの私には可愛すぎるネーミングですが、いいなぁと思いました!
瓶も凄く可愛くて本当にお気に入りです🥰
嗅覚障害の自分は香水なんて買うことも縁もないと勝手に思っていたのですが、生まれて初めて買う香水をレジに持っていく時はなんだかドキドキしました😊
付ける量も不安でしたが彼に教えてもらいました。
ほんのりと香るタイプらしくてそんなに心配しなくて大丈夫だと言われました😂
勿体ないので特別な時にだけ付けるようにして、お部屋に飾っています☺️
香水を付けて自分で香りを楽しむことは出来ませんが、特別なお出かけの時につけると
彼が一生懸命選んでくれたことや、買う時のドキドキの気持ちを思い出して幸せな気持ちになります。
普通の人にとったらどうって事ない香水だと思いますが、私の宝物です𓇼
でも欲を言えばいつかこの香りも知りたいなぁなんて思ったりもします
そんな日がくればいいのにな…
最近の生活
お久しぶりです
前回のブログから約2年も経っていて驚きました!!
この2年間でコロナウイルスが蔓延し、世の中が大きく変わってしまいましたね😢
こんなことになるなんて2年前は想像もしませんでした。早く落ち着いてほしいですね…
このブログを始めた時には2018年でしたが、私がマイペースすぎてあまり更新しないうちにこんなに月日が経ってしまうとは💦(笑)
時間の流れが早くて怖いですね😂
実は、このブログの【初めて打ち明けた】という記事で
生まれつき匂いが全く分からないことをカミングアウトした彼と最近結婚しました☺️💍
実家を出て暮らしてみると、驚くほど日常には私の分からない『匂い』が溢れているらしく
匂いに関して色々なことに気付かされました。
よく旦那さんに質問するのが
洗濯物の匂い(生乾きの匂いがしないか)
食べ物の匂い(傷んでいないか不安なとき)
ゴミの匂い(不快な匂いがしないか)
などです。
実家の時はあまり気にしたことも無かったのですが、やはり生活していく中で匂いが分からないと不安や、不便だなぁと思うことは多いです。
「この洗濯物って生乾き臭する?大丈夫?」
「これ色悪いけど腐ってないよね?」
「ゴミ箱から嫌な匂いしない??」
「マニキュアの匂い部屋に充満してない?」
「このヘアオイルって臭くないかな?」
など日常会話の一部ですが、匂いに関して不安な時はいつでもすぐに聞きます😇
逆に
「ちょっとだけ焦げ臭い匂いするけど大丈夫?」
「生ゴミが少し臭い気がする!」(夏場)
「この消臭剤はもう効き目が切れてる」
など彼の方からもよく教えてくれて助かります!
この人にカミングアウトして良かったと心から思います。
くさいことに関してだけでなくて、私が料理を作っている時には「いい匂いがするんだよ」というのも彼はよく教えてくれます(普通の人にとってはおかしな話ですが😅)
えー!この時点で食材ってもう匂うの?びっくり!!なんて思うこともありました🤣
彼と暮らす中で
「この紅茶ってどんな匂い?」
「この香水ってどんな匂い?」
「〇〇風味ってどんな感じなの?」という風に
匂いに関しても私の方から質問することが増えました。
聞いたところで私が理解することは一生ありませんし、毎回「ふ〜ん、そうなんだ!」くらいにしか答えられませんが…(笑)
というのも、例えば彼に
この香水ってどんな匂い?と聞いたとして
「シャンプーみたいな香りとふわっと柑橘系っぽい感じもする!」と言われたとします。
シャンプーも柑橘系もどんな香りか全く分からないので何もピンと来ない訳です😂ですがそれを承知で聞いてしまいます
純粋に匂いというものに興味があるのと、彼はどんな風にその匂いを言語化するんだろうと思うからです。
そして教えてもらったそれをなんとなく想像して自分の中でこんな感じ!と勝手に思っています😂
私の中では彼に教わった匂いは、映像や色のように記憶します!(匂いの概念がないので)
嗅覚のない世界は味気なく退屈さもありますが
こういった周りのサポートで助けられ、想像することで少し楽しめるのかなと思う毎日です😌
香水に対する憧れ
生まれつき匂いがしない私にとって、この世の中の全ての匂いに対して、とても興味があり
それを知ることが出来たらどんなに幸せだろうか…と、ふとしたきっかけで思います。
中でも香水に対する憧れが、私自身も知らないうちにどんどん大きくなっていることに気づきました。
私はコスメや化粧をすることが大好きで、最近趣味で化粧品検定1級という資格やコスメコンシェルジュの資格を取りました。
その資格試験のなかには【嗅覚】についてや【香水】についての問題などもありました。
その勉強をしている時に自分の中には香水に対するとても深くドロドロした憧れのような気持ちがあるのだなぁと感じました。
なぜドロドロと表現をしたかというと、
私がいくら香水や嗅覚についての勉強をしても
それを知ることはできないというところで、なんだかやるせない気持ちになってしまったからです。
例えば【フローラルの香り】という単語ひとつ取ってもそれはどんなものなんだろう、
と考えてもわからず、一生私には分かることがないのかと思うと悲しくなります。
ちなみにその試験は筆記試験だったので、香水の知識さえあれば大丈夫だったのですが、もし実技的なものだったら確実に不合格でした😂(笑)
誰も悪くないですが、なんで私だけ匂いが分からないで生まれてきたんだろう…
なんて落ち込むこともあります。
でも分からないものはしょうがない!!!!!
前向きに生きていかないと!!
そんな私が香水に対して私が面白いなぁと思うのは
ネーミングです。
【匂い】という香水のほぼ全てとも言える情報が入ってこない私にとっては、
香水の名前はとても大事な情報です!
(見た目もすごく可愛いですよね☺️)
そもそも香水の名前には3種類あります。
①香水に使われる花の名前をつける
②デザイナーさんやブランド名をつける
③香水の香りを自由にイメージしてつける
という感じなのですが
私はこの中の③がとても好きで
匂いが全く分からない自分にとっては
ネーミングによってかなり想像が膨らみます!😁
あまりに抽象的すぎて
え??それってどんな匂いよ!!
となることもありますがなんだか楽しいですよね!!
香水でなくても化粧品もよくこのような抽象的なネーミングをつけていることが多くて好きです!(マジョリカマジョルカのアイシャドウとか!!😆)
私は今後自分が香水をつけることは中々ないと思います。
くさいと思われてないか不安ですし、つける量?加減も分からないからです💦
私と同じように嗅覚障害がある方で香水を使っている人はいますかー???
初めて打ち明けた
前回の投稿からまた期間が空いてしまいました😭お久しぶりです!!
今日は自分の嗅覚障害のことを
初めてカミングアウトした話です。
私が生まれつき匂いが全くわからないということを知っているのは今まで家族と身近な身内だけだったのですが、
お付き合いを始めた彼氏にはどうしても話しておきたくて…
不安や緊張もあったのですが
思い切って打ち明けました。
打ち明けたタイミングとしては
彼とお付き合いをして1ヶ月経ったくらいだったと思います。
今日言うぞ!!と決めて、初めてのカミングアウトにとても緊張していたのを覚えています。
どんな反応をされるのだろうか
というのが1番の不安でした。
私は
「実は生まれつき匂いが全く分からないんだよね」
から始まり
匂いに関して私に気を遣わないで今まで通りに接してほしいという想いや、
検査をして嗅覚障害を自分が知ったのが最近ということ、
家族にしか嗅覚障害のことを話していないことやその理由、
生活していく上での危険など
本当に色々な話をしました。
それこそこのブログに書いているような話全部です。
彼の反応は、最初は少しだけ驚いていたように感じましたが
「そうなんだ…
わかった!俺が〇〇ちゃんの鼻になればいいってことね!!」
とまず言ってくれました。
そして色々と理解してくれ私の安心する言葉をたくさんくれました。
その言葉の一つ一つに私はとても救われました😢
そして
仕事をする上で匂いが分からなくて危険なことは無いの??など色々心配してくれました。
(仕事上は全く大丈夫だと伝えました)
彼は何か思い返して
「なんかちょっと腑に落ちたというか、納得したことがある」
と言っていたので理由を聞くと、
彼は私に会う時いつも香水を付けていたらしいのですが、私とどんなに密着しても私が香水について触れてこないことを前から疑問に思っていたようです(笑)😭
「ちょっと多めに香水つけても何も言わないから前から不思議だったんだよね〜🤔」
と少し笑っていました
他にも
肥料の臭い?がキツい道を2人で歩いていた時に(田舎なので)
「ここの道すごくクサイ!!!」と彼が言ったにも関わらず、私の反応がほぼ無かったり…
「あの時、あんなくさい匂い嗅いでも無反応だったからおかしいなぁと思ってたんだ〜」
などと言っていました(笑)
色々と彼の中でも不思議に思うことがあったらしく、このカミングアウトをしてやっと謎が解けた〜!みたいになっていました😂
色々と話す中で彼は
本当に仲のいい友達くらいには自分のタイミングでカミングアウトしてもいいんじゃないの?
私が思っているほど他人は気にしないと思うよ。
ということを言っていました。
確かにその通りだなぁと思い、
いつか自分が打ち明けようと思うタイミングがあったら友達にも話そうと思いました。
彼のようにもう薄々気づいているのかも…(笑)
最後に
「よく頑張って俺に言ってくれたね」
なんて言われてなんだか泣きそうになりました😢
…と、まとまりの無い私のカミングアウトの話でした。
どんな内容であれカミングアウトは
本当に本当に勇気がいることです。
でも、その1歩を踏み出すことで私はとても心が軽くなりました。😆
今となっては匂いに関して彼に聞いたり
(焦げ臭くない?とかこの匂い大丈夫?とか)
前より過ごしやすくなりました。
何より気持ち的にびっくりするほど楽になりました😊
俺が鼻になるよ
なんて言ってくれてありがとう。
いつかそんな日が来ればなぁ
とても久々の投稿です!😭
もうすっかり冬になり寒いですね…❄
最近ネットで
『色覚障害の人が色弱補正メガネをかけて初めて色を見た瞬間』
の動画を何度か目にしました。
その事について思ったことを書きたいと思います。
メガネをかけた瞬間ほとんどの人が絶句し涙を流している姿を見て私もとても感動しました。
人生で初めて見た【色】に感動し家族と抱き合い涙を流し、初めて見る色とりどりの風船や景色を本当に嬉しそうに見ているのです。🎈🌼️️️
今まで白黒の世界や色の違いがほとんど分からない世界から、メガネをかけることで色鮮やかな世界になるなんて凄いですよね。
メガネをかけた感動や見える世界はその体験した色覚障害の方にしか分かることはないでしょうが、動画を見ていて私も感情移入してしまい本当に感動しました。
日本人の男性は20人に1人が色覚障害があると言われている今、色弱補正メガネは本当にたくさんの人の助けになって欲しいなぁと思います。
コンタクトレンズになる日もそう遠くはないのですかね、、、
もっともっと普及して色を見たことの無い人たちの世界が色付くといいなぁ…
それと同時に私が思ったのは
私が今見えている世界もひとりひとり見え方は違うかもしれないし
白黒の世界にいる人もいれば、赤い色がよくわからない人、緑がわからない人などもいるのです。
みんな自分基準の当たり前の世界は、他の誰かにとっては全く違う世界に見えているのだなぁと実感しました。
でも普通に過ごしていれば他人が見ている世界の見え方なんてあまり気にすることがありません。
そう考えると色覚障害と嗅覚障害はなんだか似ているように思えてきて、、、🤔
まず、視覚も嗅覚も人それぞれ感じ方が違うところやそれをあまり意識しないところ、
障害があっても日常生活で相手に分かりにくいところなどです。
そして日常生活が送れない程の不便さがあるかと言ったら生活できないほどでもないが、確実に正常な人より不便さを感じているところ。
先天性色覚異常も、先天性嗅覚障害も現在は治療法がないというところなどです。
これはあくまで私が感じたものです😬
私は生まれつき全く匂いがしないのですが
動画で見た全色盲の方にどこか自分を重ねて見ていました。
“多くの人が見えている色が、自分には全く見えない世界”
“多くの人が感じている匂いが、自分には全く感じない世界”
全然違いますが少し似ているように思います
いつか技術が発達して私も【匂い】ってどんなものなのかわかる日がくればいいなぁ…
なんてちょっとだけ思いました。
そしたらどんな反応をするんだろう🤔
臭いってどんな感じなのか、とても匂いがキツいものを嗅いでみたいなぁなんて思いました(笑)
そのためには嗅覚障害で困っている人達の声や嗅覚障害の理解がもっと必要なんですかね😅
あまり認知されていない気がしますが無理もないですよね…
でもいつか技術が進歩してくれることを願います(笑)
(色覚障害については考えることが沢山あり、また後日違う記事にするかもしれません。)
それではっ👋🏻
ふとした疑問...
私は今まで生きてきて、同じ先天性嗅覚障害の人に会ったことが1度もありません。
もしかしたら身近にそういう方がいても障害のことを私が知らないだけなのかもしれませんが...
どのくらいの割合でこの病気が発症するのかよく分からないのですが、日本にはどのくらいの先天性嗅覚障害の方がいるのだろうとふと疑問に思いました。
また、そのような人とお会いしてお話してみたい気持ちもありますが、なかなかいないのですかね...🤔
ただのひとりごとでした〜
危険なこと
私は先天性嗅覚障害があり、生まれつき匂いが分かりません。
生まれつきなので、匂いという概念自体が無いため、日常生活でそこまで不自由はありません。
(匂いが分かればもっと人生が豊かになるんだろうなぁとはいつも思いますが...😭)
しかし嗅覚障害があると、生きていく上で危険なことがいくつかあります。
それは‘’異臭に気が付かないこと‘’です。
例えばガス漏れや焦げた匂い、腐敗臭などです。
嗅覚によって身の危険を感じとることが出来ないというのがとても怖いです。
私は幸い今まで生きてきて、これといった事故などはありませんでしたが困ることはよくあります。
料理中に焦がしても気が付かなかったり、家族から「なんか臭いよー」と注意されてから換気扇を回し忘れていたことに気付くなんてこともありました。
そして腐敗臭が分からないので、古くなった食べ物がまだ大丈夫かどうかを嗅覚で判断できません。
もちろん賞味期限を切らさないのが1番ですけど...🤣
匂いで確認できないので賞味期限が切れたら泣く泣く捨てるか、食べてみて変な味がしたら捨てています(笑)
(匂いは分かりませんが味覚はあります。)
家族に匂いを嗅いでもらって大丈夫か確認することもあります
嗅覚障害のために危険なことはありますが、周りにサポートしてもらうところはサポートしてもらっています。
嗅覚障害がある人は、火災警報器やガス警報器、IHコンロなどがあるキッチンが安心かもしれませんね😌
病院へ行った話
前回のブログにあるように
私は20代で初めて嗅覚障害の検査をするために病院へ行きました。
この歳になって今更感はありますが、
“匂いがわからない自分”について少しでも何か分かればいいなと思い受診しました。
(受診したきっかけについては前回の記事に詳しくあります!)
まず、私が住んでいるところはまぁまぁ田舎なので嗅覚障害や匂いなどの治療を行っている病院自体とても少なかったです💦
行けそうな病院を探し受診前に病院に電話をしたのですが、
「生まれつき嗅覚障害があるんですけど詳しく検査って出来ますか?」
という自分の声がなんとも情けなく、消え入りそうな小ささでした(笑)
他人からしてみれば早く病院行ってみてもらえば??
くらいなことですが
私は緊張と謎の不安や恐怖がありました。
大袈裟かもしれませんが、
今まで何年も目を背けてきたことがもうすぐ明らかになるんだと思うとなんだか怖かったです。
結局病院へ行く時は妹についてきてもらいました😂(いい歳して情けないですが心細かったのです...)
受診した耳鼻科はとても綺麗な雰囲気で、先生は若い男性の先生でした。
問診票には
「生まれつき匂いが分からないので検査をしたい」と書きました。
名前を呼ばれ診察室へ...
まずは鼻の中に細いカメラ?のようなものを入れて写真を撮られました。
「鼻の中は写真で見た感じ膿が溜まっているとかもないし、異常がない」
とのことでした。
その後はCTで詳しい写真を撮りました。
そして、
【静脈性嗅覚検査】というものをしました。
この検査はアリナミンというニンニクのような匂いのする薬を静脈に注射し、匂いがするか
どうか調べます。慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などで、匂いがほとんどわからない場合でも、この注射をすると不思議と匂いを感じるといったものです。
静脈性嗅覚検査で匂いを感じる事が出来れば、嗅覚障害は回復する可能性が多いと言われているそうです。
私はSNSで知り合った女性にこの検査のことを聞いていました。
先天性嗅覚障害のある彼女はこの検査をしても全く匂いが感じられなかったと言っていました。
私もきっとわからないんだろうなぁと思いながら注射をしてもらいその検査が始まりました。
「深呼吸してみてねーー。匂いが分からったら教えてねー」
「匂いしますかー?」
「匂い分かったら教えてねーー。あれー?どうかなー?」
看護師さんの不安そうな顔、、、😭
私はやっぱり何も感じませんでした。
どうせ分からないんだろうなぁーとは思いながらも、もしかしたら説明されたニンニクみたいな匂いがわかったらいいなとほんの少しだけ心のどこかで期待していた自分もいましたが、やはり全く何も分かりませんでした。
(そもそもニンニクってどんな匂い?って感じですが...😂)
私が何も匂いを感じないまま検査が終わった時の、看護師さんの驚いたような表情が辛かったです(笑)
全ての検査が終わると、先生がCTの写真を見ながら説明してくれました。
私の鼻は、副鼻腔や神経の周りの骨にも全く異常はないそうです。
でもどうやら匂いを感じ取る神経自体が上手く働いていない可能性が高いみたいです。嗅覚障害の原因ははっきり分からないらしいですが、神経の問題なので今後治ることは無いとのこと。
治ることは無いというのはかなりショックでしたが、
今まで分からなかった自分のことがようやく分かってなんだかモヤモヤしていたものが消えたような感じでした。
私が匂いを感じないのは、神経が上手く動いていなかったのか。と
そうだったのかー。そっかそっか!!!
みたいな感じでした😇
それを知ってからはなんだか今までよりほんの少しだけ楽になった気がしました。
病院へ行くまでにはこんなに長い年月がかかってしまいましたが、勇気を出して行ってよかったです。
長くなってしまいましたが病院へ行ったレポでした。
病院へ行ってみようと思ったきっかけ
私は自分が先天性嗅覚障害なんだとハッキリわかったのは20代になってからでした。
20代になるまで病院へ行かなかったからです。
匂いが分からないということが生活に支障があってものすごく大変というわけでもなかったし、治ることもないだろうという諦めの気持ちもあり、
それまで病院に行くということをしませんでした。
なんとなくですが、自分が匂いが分からないということをあまり考えないようにしていた気がします。
現実から目を背けていたのです😔
ですが、SNSで出会ったある女性がきっかけで私も1度病院で診てもらおうと思えたのです。
「匂いが生まれつき分からない人ってどのくらいいるんだろう」
となんとなく思った私はSNSで探してみると、嗅覚障害の人は意外に多く、その時は衝撃的でした。
検索すると、後天的な嗅覚障害の人は多かったのですが、生まれつき匂いが分からないという人はあまりいませんでした...
その中でも気になった女性がいて、その方に
【私も匂いが生まれつき分からない】ということをダイレクトメッセージで話しました。
その方はとても優しくて素敵な女性でした。
いきなり送ってしまったメッセージに丁寧に返信してくださって、すごく救われました。
病院に行って検査をしたというお話を詳しく聞かせてくださり、それを聞いて私も勇気をだして病院へ行こうと思えました。
その他にも匂いが分からない人あるあるや、カミングアウトのことについてなど、とにかく色々なお話をしました。
この時代に生まれてSNSがあってほんとに良かったな〜なんて思います(笑)
今まで自分と同じような人とお話したことがなかったので、
匂いのことについて“共感”できる相手がいるというだけで心がすごく楽になりました。
本当に今まで誰にも共感されることがない匂いについて、分かってくれる人がいるというだけでこんなにも気持ちが変わるのだな…と思いました。
誰にも話せなかった嗅覚障害の悩みや不安に思っていることなどもその女性には話せたし、いつも的確でポジティブなお返事をくださって
SNSという媒体を通してですが、本当に出会えてよかったなーと今でも思います。
この方との出会いがきっかけで、私は病院へ行く決意をしました。
やはり自分の身体のことなので、検査をしてもらい詳しく知りたいと、今まで目を背けていた現実を見る気になりました。
次回は病院へ行ったお話を書きますね!!!
嘘つきな自分が嫌だ!
私は生まれつき匂いがわからないのですが
その事を知っているのは今のところは家族だけです。
匂いが全く分からないということは自分から言わない限り周りに気づかれることはありませんでした。
目に見える障害というわけでもないし、ましてや自分自身が嗅覚障害だとハッキリわかったのも20代の時でした。
私はこれまでの人生で
“匂いの分かる人”を演じて過ごしてきました
演じているというよりは
幼い頃から自然と身についてしまったといった感じですが…
日常生活の中でする会話...
「これいい匂い〜✲*゚」
「なんか臭くない??」
「ニンニク食べたから臭いかもー💦」
「雨の匂いがするー🌧」
「タバコ臭くて嫌だねー🚬」
「美味しそうな匂いがするよ〜🤤」
「この香水いい香り〜」
このような匂いに関する会話は
匂いがわかる人たちにとってはほとんど無意識に発していると思います。
そしてその度に私は嘘をついてしまいました
「ほんとだ〜」
「そーだね!いい匂いだね」
いつからか分かりませんがそれが普通になっていました。匂いに関する事には適当に話を合わせるということがいつの間にか得意になってしまったのです。
恐らく小さい頃はそういった会話の時に
「私には分からない」
と言っていたのだと思います。
ですが、その度に会話を止めてしまったり
幼い自分には上手く説明ができずに、友達には「鼻が詰まってるんじゃないー?」なんて言われたこともありました。
先天性嗅覚障害というものが世間的にあまり認知されていない為、
「私匂いがしないんだよね」
と言ったところで周りには
「そーなんだー!私もあんまり鼻が利かないんだよね」「私も今風邪ひいてて匂いわからなーい!」くらいに返されてしまうのです。
匂いが全く分からないのと、あまり鼻が利かない
というのは天と地ほどの差があり
視覚障害で例えると
失明している人と少し視力が悪い人
といった感じでしょうか。
私は1度小さい時に母と耳鼻科へ行ったことがあります。
かなり昔なのであまり記憶にはないのですが、
耳鼻科の先生が母に
「お母さん、これは大変なことですよ...」
という深刻そうに言った言葉だけなんとなく覚えています。
幼いながらに
「あ、私ははみんなと違って何かがおかしいんだ。どうしよう...」と思いました。
結局原因はよく分からず、母が言うには何か漢方薬と点鼻薬を貰ったようですが、何も効果はありませんでした。
その日から15年以上も病院を受診することはありませんでした。(※20代でもう一度耳鼻科を受診した話はまた別の記事にしたいと思っています!!!!!)
最初にも書きましたが、私は20代になるまで、自分に先天性嗅覚障害という病名がつくということを知りませんでした。
先天性嗅覚障害ということを知るまでは
“匂いの分からない自分”
というものに対してなにか得体の知れない恐怖のようなもの感じることがありました。
自分のことなのに、“匂い”に関してだけ“分からない”部分があるというのはどこか気持ちが悪く、とても不安な感じでした。
もっと早く大きな病院などで調べてもらえばよかったのですが、なかなか勇気がでませんでした😔
私が匂いが分からないということをカミングアウトしないのは
心のどこかで周りに知られたくないという気持ちもあったのだと思います。
周りの反応が怖い、どう思われるんだろうという気持ちがとても強かったです。
何よりも、今まで匂いが分かると思ってた人に「実は全く匂いがしない」なんて言われたら困惑するだろうなぁ...😣
今まで嘘をついていたことをどう思われるんだろう...😞
とネガティブに考えてしまいなかなか言えませんでした。
なので無意識のうちに自分にも他人にも嘘をつき、あたかも匂いを感じているように接してしまったのです。
結果として嘘に嘘を重ねどんどんカミングアウトしにくくなっているのです😰
でもこれは恐らく匂いの分からない人あるあるだと思います。(私だけだったらすみません...)
ふとした時、嘘をついている自分に罪悪感を感じてしまい落ち込みます。
それでもカミングアウトする勇気がなかなかでないのです😢
最近カミングアウトのことについて妹に相談をしたのですが、
「そんなに深刻に考えなくても大丈夫でしょ」
とのことでした(笑)
確かにこんなに気にしているのは、案外自分だけなのかもなぁとも思います🤨
仲の良い友達などにもいつか自分の嗅覚障害のことを話せるようになりたいです...
先天性の嗅覚障害の方はどの程度周りの人にカミングアウトしていますか?